全社2017観戦記(4日目)

みなさんこんばんは。@regionalfootbalです。

第53回全国社会人サッカー選手権大会(「全社」)は昨日の3日目で「全社枠」がすべて決まり、大会4日目である今日以降は、タイトルはかかっていますが、本来目的からすればいわばエキストラステージ、といったところでしょうか。

昨日の夜に、このまま観戦を続けるかどうか考えましたが、せっかくなので最後まで見届けることにしました。というわけで、今日もこの観戦記を書いています。あと2回、おつきあいくださいね。

試合会場はテクノポート福井スタジアムのみとなっています。そして今日は、晴れました!

…などと始まる前は気楽に言ってますが、今日はかなり暑くなり、選手は大変だったと思います。

第1試合(11:00K.O.)

  • 鈴鹿アンリミテッド対FC TIAMO枚方

恒例の試合前ツイート。

試合は開始早々に鈴鹿が先取点をあげて以降も鈴鹿が支配し続け二点目を入れて後半へ。TIAMOの側は中盤での寄せがちょっと甘かったかなと観ていて思いました。ただ、鈴鹿と枚方とで選手の体格を比べて全般的に鈴鹿のほうが大柄だったので、連戦の疲れに加えて(これはこのページの下の方で説明します)、それも影響があったのかもしれません。

後半に入ると、何度か枚方にも速攻のチャンスがあったのですが、どれも最後のひとつ手前でボールを取られたり後ろに戻さされてしまったり、となかなかチャンスになりません。その間にも鈴鹿は得点を重ね、結局5-0と大差をつけて決勝進出を決めました。

試合中、ずっとかすれた声で応援を続けていたTIAMO側の男性サポさんから、

なんというか、地域リーグ界隈ではこういう場面を毎回見かけますね…

第2試合(13:30K.O.)

  • 松江シティ対VONDS市原FC

今日の第一試合の前に、こんなことをしていました。

これは、この「全社」という異常な連戦の中で各チームがどの程度選手を入れ替えているのかを知りたかったのです。これは、大会前から興味があったことでした。

このデータを作っていた今日の朝時点では、鈴鹿アンリミテッドと松江シティの大会三日目の公式記録がみつけられなかった(これは僕の凡ミスっぽいです…)ので、TIAMO枚方とVONDS市原の2チームだけだったのですが、それを下に画像を並べてみましょう。上がTIAMOで、下がVONDSです。

パッと見で明らかに違います。TIAMOのほうは3試合でスタメンの11名をほぼ固定しているのに対して、VONDSは3試合フル出場(=240分)の選手が一人もいませんし、最多の選手でも200分程度。出場している選手の総数も多いですね。これは、ツイートのときにも書きましたが、この大会において明らかに選手のローテーションを意図していますね。

VONDSのデータをもっと見ると、1試合目の青色と、2試合目の赤色で、ごっそり選手が入れ替わっているのもわかります。1試合目と2試合目でスタメンを大きく入れ替え、サウルコス福井との2試合目の前半で3点リードされると、1試合目に出た3選手(二瓶、峯、高柳)を投入し、その二瓶選手と峯選手がともに2点をとって大逆転…。これを、恐るべしVONDS、と見るか、VONDSのローテーション想定を崩させたサウルコスの健闘とみるかは、意見が別れるところでしょう。

さて、データの話はここまでにして、試合を振り返りましょう。

松江には声出しサポさんがいましたが、市原の方はさすがに関東からの遠征組はいなかったのか、ベンチ外の選手が段幕貼りなどをされていたようです。お疲れ様です。

(ちなみに、試合を通して声出しされていたわけではないですけどね…ボソッ)

松江は、前半から昨日あったように中盤での速い寄せや相手のDF裏への仕掛けも今日も敢行。対する市原はちょっと引いて受けてからの速攻、といった印象を受けました。松江はなんどかゴール前まで迫りますが、最後のひとつ手前の精度が出せません。そりゃ連戦も4試合目でこの戦い方ならばそうもなりましょうか…。後半に入ってもそのペースは変わりませんが、お互いやはりミスもちらほら見えてきました。そして後半半ばでVONDSが一気に3人交代。そしてそのうちの一人が昨日のヒーローであるレナチーニョ。これは試合を決めに来たな、と思いました。

時間が少なくなり、それまでは中盤での攻防が多かったのですが、そこからは互いのゴール前を行ったり来たり(でもその行って返ってきてのスピードは体力の関係でやはりすこしゆっくりめに見えました)。そこからの時間でも決定的なチャンスは松江のほうに訪れましたが決められず、結局そのままスコアレスでタイムアップ。

準決勝からは80分でドローの場合は延長戦に入るのですが、すっかりそのレギュレーションを忘れており、帰りのバスの予約時間が来てしまったのであえなく延長後半で離脱となってしまいました…うかつ!

その後も得点はなく、PK戦の結果、松江シティが勝ち、決勝に駒を進めました!

しかし、事ここに至っても戦術を変えない松江シティの潔さ(というかなんというか…)が報われて本当によかったです。両チームともお疲れ様でした!!

ちなみに、宿に帰ってきたら、今日の準決勝の公式記録も発表されていたので、これをデータに付け加えると、以下のようになりました。市原の試合は延長の20分込です。

TIAMOのほうも少しはバラけていますが、やはりこれまでとかなり重なっていますね。これが、今日の後半で見えたしんどさにつながっていたものと思われます。

また、これまで3試合ともに出場していた藤代選手(左から二人目)が今日の準決勝で出場していないのは、昨日の準々決勝で累積2枚目のイエローカードをもらっていたことからだと思います(累積2枚で次の試合が出場停止)。なのでこれはローテーションを意図してのものではないですね。

対してVONDSは今日も選手がバラけています。また、今日の試合で後半19分で一気に3人変えてきたのも、ローテーションの一環だと思われます。恐るべしVONDS(2度目)。

全社4日目で見えたこと

今日の会場は、外野の目から見れば、雰囲気はやはりちょっとゆるかったかな、と思います。

もちろんサポさんたちはスタジアムに響くように声出ししてましたし、選手たちは勝利に向かって真剣に戦っていましたが、ここで負ければ後がない、といった悲壮感はどこにも感じられませんでした。僕はそれを否定しませんし、むしろホッとしました。ここにいる4チームは、みな揃って地域CLに出場できることがもう決まっているんだから。

特に、昨日出場を決めたTIAMOと松江の選手たちに、昨日と同じテンションを今日求めたって、そりゃ難しいですよ。選手だって人間ですから。一般人の僕らにだって仕事が乗らない日もあるでしょうよ。

なので、今日は「全社の4日目」というよりも「全社枠決定済、からのエキストラステージ1日目」という感じでした。僕は今年初めて全社をきちんと見ているので、これまでの年がどんな感じだったのかは伝聞でしか知ることができません。ですが、たまにはこういう年があってもいいのではないでしょうか。

だって、本当の本番は、11月の地域CLなのですから。

それでは、また明日!

紹介 @regionalfootbal

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